冠婚葬祭にも低価格の波が、現在の葬式料金とは

一般的なお葬式の料金は、葬儀社に支払う葬儀料金の他にお坊さんや戒名の料金や接待飲食費用などが必要になり、それらすべてを合計すると200万以上はかかると言われています。葬儀社の葬儀プランに接待飲食費用が含まれているケースも多いですが、この場合でも寺院費用は別途にかかります。しかし現在は、冠婚葬祭すべてをシンプルなものにしたいと考える人が増え、葬儀一式が30万円以下で執り行うことができる葬儀社が次々に登場しています。生前の本人や家族の希望により、宗派にもとらわれない祭壇と焼香台のみというような簡易なセットでお葬式をすることができます。

また、お寺などの宗教法人が葬儀会社を運営している場合は、寺院に払う費用がセットプランに組みこまれていることも多いです。このような低額料金プランを提示している葬儀会社は、近年増加をしており冠婚葬祭業界の価格競争が激しくなっています。そのような流れにあわせ、低額料金の冠婚葬祭事業に大手企業の参入も増加しています。また、費用の負担を抑えて家族と親族のみでお葬式をしたいという理由で家族葬が増えているのも近年の特徴です。

家族葬の相場はプランにもよりますが、すべて込みで約50万円程だと言われています。家族葬は香典や香典返しなどを省いたプランもあり、参列者に気を使わせたくないという考え方が増えたことを思わせます。無宗教葬や個人の個性に合わせた葬儀をプロデュースしてくれる葬儀社もあり、現代のお葬式事情は多様化しているといえます。